メニエール

メニエールとは

メニエール病は、内耳(耳の一部)が原因で起こる病気です

何のきっかけも無いのに突然起こるぐるぐる回る激しいめまい (回転性めまい)が特徴です。

大体30分~数時間続きます。 吐き気や冷や汗、顔が青くなったりするほどひどいことが多いです。

そして、めまいと同時に耳鳴りが起こったり、耳が聞こえずらくなったりします。

耳のふさがった感じのすることもあります。

ただしこういった症状は、めまいが良くなると軽快します。

メニエール病では、こういった症状が1回だけではなく、繰り返し起こります。

30歳台後半~40歳台前半の女性に多く

(ただし最近は男性も増えてきたようです)

大体10万人に15~40人くらいの患者さんがいると言われています。

あまり太っていなくて、几帳面なヒトに多いとも。

ストレスがたまっていたり、 睡眠不足が続いた過労状態でなりやすいことが知られています。

ちなみに余談ですが、めまいはとても大雑把に簡単に分けてしまうと、

・脳が原因でおこるもの(中枢性めまい)

・耳が原因でおこるもの(内耳性めまい) の二つに分かれます。

そんなわけで、「耳が原因でおこるめまいといえばメニエール病」と 誤解されがちですが、

耳が原因でおこるめまいは全てメニエール病というわけではなく

実際、めまい患者さんのうちの5~10%くらいがメニエール病といわれています。

 

耳には二つの役割があります

音を聞く役割と身体のバランスを保つ役割 ひとつはもちろん、音を聞く役割です。

そして、もう一つが身体のバランスをとる役割なのです。

耳は大きく分けて外から順に外耳と中耳と内耳という3つの部分にわかれます。

外耳は鼓膜より外の部分です。 耳の外から入った音は鼓膜という膜を振動させます。

そして、中耳という部分にある小さい骨を通って、内耳にたどりつきます。

内耳のカタツムリのなかには、リンパ液という液体が流れていて、

音はこのリンパ液を振動させます。

その信号が脳に伝えられると、 私達は「音がする」と感じるのですね。

ところが、耳の役割はそれだけではないのです!

内耳は身体のバランスを取る役割もしています。

例えば、走った時を考えてみましょう。

走ると耳の中のリンパ液の流れが変わります。

するとこれは、どの方向にどれくらいの速度で動いているのかという信号になって、

脳に伝えられるのです。

また、からだの傾きを感知する場所も内耳にあり、身体が傾くと脳に伝えられます。

メニエール病の原因は、内耳の水ぶくれ!?

メニエール病の原因は今のところはっきりわかっていません。

ただ、内耳の中の内リンパ液といわれるリンパ液が増えすぎるからといわれています。

イメージとしては、「内耳の水ぶくれ」ですね。

内耳が水ぶくれになって働かなくなれば、

身体のバランスをうまくとれなくなる=めまいがおこりますし、

ひどければ吐き気も起こります。

そして、内耳は音も処理しているので、音も聞こえずらくなりますし、

耳が詰まる感じもしそうですよね。

メニエール病の治療は、お薬が主

水ぶくれを軽くするために利尿剤、

また 内耳の神経を改善する目的でビタミン剤や

末梢の血流を改善するお薬などを使います。

薬による治療でめまいが上手く止められず、生活に支障をきたすような場合や、

聴力がだんだん悪化してくるようであれば手術を行うこともあります。

もちろん悪性の病気ではないので、生命に危険はないのですが、

めまいと難聴を繰り返していると、身体のバランスがうまくとれなくなったり、

難聴が戻らなくなったりしますので、早期発見・治療が重要です。

そして、過労やストレス、睡眠不足が原因になることも多いので、

できるだけ身体をいたわってあげることも大事です。

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